直線上に配置


データ通信の仕組み
  • データ通信とは?

    コンピュータは単独で利用しても非常に便利ですが、複数のコンピュータ同士で情報交換ができるようになるとさらに利便性が増します。コンピュータ間で意味のある情報のやり取りをすることをデータ通信といいます。コンピュータ同士を結び付けるには様々な機器や回線などを組合せる必要があります。それぞれの特徴を知って状況にあった物を選択していきます。

  • データ通信システム

    (基本構成)
    通信端末 通信機器 通信回線
    データ通信 データ伝送 信号伝達(シリアル転送)

    • アナログ
      DTE CCU DCE N
      C
      U
      アナログ
      回線
      NCU DCE DTE
      ホスト 通信
      制御
      装置
      モデム モデム 端末

    • デジタル
      DTE CCU DCE デジタル
      回線
      DCE DTE
      ホスト 通信
      制御
      装置
      DSU DSU 端末
      ※端末が未対応時はTA(ターミナルアダプタ)が必要

      (ADSLの例)
      ADSL
      回線
      スプリッタ アナログ電話機(DTE)
      ADSL
      モデム
      (DCE)


      パソコン(DTE)
      VoIP
      アダプタ
      IP電話機
      ※IAD(複合アクセス装置):IP電話対応ADSLモデム
        ルータはなくてもよい

  • 通信端末・機器

    • DCE(データ回線終端装置)
      端末と回線間の信号変換

      • アナログモデム(MODEM:変復調装置)
        デジタル、アナログ変換(電話回線)

      • ADSLモデム
        デジタル信号変換(ADSL回線)

        (スプリッタ)
        アナログ、デジタル信号の分岐

      • DSU(加入者回線終端装置)
        デジタル信号変換(ISDN、高速デジタル回線)

    • DTE(データ端末装置)
      データ通信を行う機器
      コンピュータ、ルータ、通信端末、電話、FAX

      • ルータ
        複数端末(ネットワーク)とネットワークの接続

      • VoIPアダプタ(テレフォニーアダプタ)
        IP電話機能の提供

  • 通信サービスと技術

    (通信回線)
    • 公衆通信回線
      不特定多数で回線を共有して利用
      ※2線、4線式など(メタル回線)

    • 専用線
      特定の利用者が占有して利用
      ※通常の電話回線と同じ回線を利用する場合が多い

    (通信方式)
    • 専用線方式
      接続先固定
      大量データ、高セキュリティ
      課金:定額制

    • 回線交換方式
      接続先可変(交換機) ※内線用→PBX
      課金:従量制(接続時間、距離)

    • パケット通信方式
      複数同時接続(論理回線)
      パケット単位で通信(※128、256バイトなど)
      伝送遅延が発生
      課金:従量制(データ通信量)

    (通信サービス)
    • ISDN(総合サービスデジタル網)
      回線、パケット交換両用(※電話、通信同時利用)
      論理回線(チャネル)に分割
      (時分割:TDM ※1秒間400回送受信切替)
      非ISDN機器→TA(ターミナルアダプタ)
      内線電話→デジタルPBX

      チャネル種別 通信速度 用途 パケット通信
      Bチャネル 64Kbps データ
      Hチャネル 384Kbps
      ※マルチリンク
       (複数回線連結)
      ×
      Dチャネル 16、64Kbps 制御

      (サービス種別)
      1. INSネット64(基本インタフェース)
        2B+D(144Kbps) ※実際は128Kbps
        ※マルチリンク時128Kbps

      2. INSネット1500(一次群インタフェース)
        23B+D(1536kbps) ※実際は1472Kbps
        ※5H+D

    • ADSL(非対称型デジタル加入者線)
      電話回線(メタルケーブル)
      高速通信(周波数分割:FDM)
      通信速度(上下)が異なる (※最大3、50Mbps)
      距離により伝送損失あり(3〜5Km以上は損失大)
      ※リーチDSL:理論値9km以上(4Km又は損失50db以上)

      (その他の規格)
      SDSL 対称型 数Mpbs (2Mbps)
      HDSL 回線2本
      VDSL 幹線:光ファイバ
      枝線(支線):メタル
      数十Mbps (60Mpbs)

    • FTTH(Fiber To The Home)
      光ファイバで高速データ通信(100Mbps)
      電話、TV、インターネット統合
      局側DCE 端末側DCE
      OLT ONU

    • HFC(Hybrid Fiber Coax)
      CATV
      幹線:光ファイバ、枝線(支線):メタル

    • VPN(仮想私設網:Virtual Private Network)
      公衆回線上に仮想の専用線を構築
      ※暗号方式、カプセル化などを利用
      IP-VPN プロバイダ内
      インターネットVPN インターネット上
      ※カプセル化:社内郵便物を全国郵便の封筒に入れる

    • IP電話
      IP網を利用した電話
      音声→パケット化(※VoIP)
      通話料金一律(※NTT光電話8.4円/3分)
      050番(※地域非依存、現番号も利用可能)
      遅延防止→QoS(サービス品質確保)※RSVP

    • パケット交換サービス
      パケット分割
      X.25規格(※誤り制御を含む、OSI3層までを規定)
      〜Kbps(※INS-Pなど64Kbps)

      NTT DDX-P、DDX-TP
      KDDI VENUS-P(ビーナスピー)

    • フレームリレー(FR)
      X.25簡略化(OSI2層(下半分)までを規定)
      ※回線品質向上:光回線、誤り制御は端末側の上位層
      (1層はISDNの仕様であるITU-T勧告I.430,I.431を利用)
      輻輳制御:速度規制、フレーム破棄
      専用線に比べ安価
      高速:〜数Mpbs(64kbps〜1.5Mbps※最大6Mbps)
      ※VPNの利用とともに現象傾向

      (フレームフォーマット:LAP-Fフレームと呼ばれる)
      フラグ(8) アドレス部(16) 情報部 FCS(16) フラグ
      DLCI(データリンク
      接続識別子:10bit)
      仮想回線
      データ
      (可変)
      CRC

      (接続形態)
      PVC Permanent Virtual Connection
      コネクション固定(手動設定)※専用線的利用
      SVC Switched Virtual Connection
      コネクション切替(交換機:自動)

      ※NTTのスーパーリレーFR

    • ATM(非同期転送モード、セルリレー)
      ※OSI2層までを規定
      ATM交換機(接続先固定、選択)
      B-ISDN用の技術として開発
      〜数百Mpbs(135、600M、1Gpbsなど)
      セル分割→53バイト(固定長)
      ヘッダ データ
      5バイト
      VCI、VPI(ATMアドレス)を含む
      48バイト
      VCI:Virtual Channel Identifier:仮想チャネル識別子
      VPI:Virtual Pass Identifier:VCIを複数まとめたもの

      (プロトコル階層)
      AAL層 フレームを48バイトに分割
      ※AAL1、2、3/4、5の4種類
      ATM層 5バイトのヘッダを付加
      物理 ビット列の伝送(電気・光)

      ※NTTのスーパーリレーCR、ATMシェアリンクサービス

    • 専用伝送サービス
      1. 一般専用線
        アナログ:帯域品目(3.4kHz/KHz(S)/音声伝送)
              ※4800/9600bps(実際はモデムに依存)
        デジタル:符号品目(2400/4800/9600bps)

      2. 高速デジタル専用線(HSD)
        TDM:時分割
        Kbps〜数百Mbps(64Kbps〜6Mbps)
        ※超高速デジタル(50/150Mbps)

      ※回線タイプ(デジタル/アナログ),距離に応じて料金算出




授業資料メニュー

お問合せフォーム

トップ アイコン
トップページへもどる


直線上に配置